安くて人気の「エッセンシャルオイル」を分析。そこで分かった衝撃の事実とは?
「エッセンシャルオイルとして出回っているものの多くは偽物である」
信じられないかもしれませんが、
これはアロマ業界ではよく知られている事実なんだそうです。
実際に、それを裏付けるいくつかの文献や資料を読み、
どうやら事実であるようだということに、
私たちは大変驚きショックを受けました。
そこで、楽天市場で人気の、安い販売店5店舗から計98種類を購入し、
実物と成分分析表を元に国際資格を持つアロマセラピストに質を確認してもらいました。
今日はその結果と、
エッセンシャルオイルを選ぶ際にご注意いただきたいことをご紹介いたします。
エッセンシャルオイルってどんなオイル?
まず、エッセンシャルオイルとはどのようなオイルなのか、
偽物との違いについてご紹介しましょう。
●100%天然成分であること
あまり知られていませんが、
エッセンシャルオイルと呼べるのは、100%天然成分のみで作られている商品です。
一方、現在市販されているエッセンシャルオイルの中には、
合成香料やエタノールなどの成分が添加されている種類があり、
このような商品はエッセンシャルオイルとは分けて考える必要があるのです。
とはいえ、
日本におけるエッセンシャルオイルは雑貨に分類されており
成分表示義務がないことから、一般的に本物と見分けにくくなっています。
エッセンシャルオイルを専門家が分析。
その衝撃の結果とは
そこで、
楽天市場でエッセンシャルオイルを安価に販売している5店舗を対象として、
国際資格を持つアロマセラピストが行った分析結果をご紹介します。
分析結果は、
98種類のエッセンシャルオイルを購入し、
実際のオイルと成分分析表を元に作成されています。
すると、以下のような少し怖い分析結果が出ました。
この分析結果からわかることは、
98種類中で本物はたったの20%程度で、
かなりの確率で偽物や低品質の商品が横行しているということです。
この割合は5店舗全てにおいて、ほぼ同じでした。
A店(計19種類)
偽物:8(42%)
偽物の可能性:3(16%)
質が悪い:4(21%)
本物:4(21%)
B店(計20種類)
偽物:9(45%)
偽物の可能性:1(5%)
質が悪い:6(30%)
本物:4(20%)
C店(計18種類)
偽物:6(33%)
偽物の可能性:4(22%)
質が悪い:4(22%)
本物:4(22%)
D店(計21種類)
偽物:10(48%)
偽物の可能性:2(10%)
質が悪い:5(24%)
本物:4(19%)
E店(計20種類)
偽物:6(30%)
偽物の可能性:5(25%)
質が悪い:4(20%)
本物:5(25%)
本物と判断した種類の傾向
本物と判断された種類の多くが、
スイートオレンジやグレープフルーツといった柑橘系でした。
柑橘系は皮から圧搾法でオイルを採ることが多く、
原材料を比較的安価に抑えられるからと推測できます。
本物のエッセンシャルオイルに必要な花の量とは?
例えば、ラベンダー10mlを抽出するためには、
新鮮なラベンダーが十キロ以上必要です。
花の咲く時期は限られるので採れる時期も短い。
その製造コストを考えると、
どんなに輸送コストや中間マージンをカットしても、
数百円~千円前後で販売すること自体が出来ないはずです。
なぜ安い偽物が出回っているのでしょうか
日本では、
エッセンシャルオイルは「雑貨」扱いで、
規制や成分表示義務がありません。
つまり専門知識が無くても輸入・販売することが出来るのです。
今回調査した5店舗も、
偽物や質が悪いことを知っていて仕入・販売しているとは限りません。
なぜなら、
仕入先が「本物のエッセンシャルオイル」と言えば、
それを信じて質を確認せずに仕入れている可能性があるからです。
もちろん、
その仕入先も本物だと信じているのかもしれません。
だから、
その「エッセンシャルオイル」が天然成分100%なのか、
質はきちんとしているものなのか、を仕入れる時にプロがきちんと確認するべきなのです。
エッセンシャルオイルの質を見分ける方法
では、
天然成分100%の質の良いエッセンシャルオイルかどうかを見分けるには、
どうしたら言いのでしょうか?
実は、プロではない私たちがそれを見分けるのは非常に困難です。
そこで天然成分100%ではないオイルの共通点を当社独自でまとめたのが
この記事です。
さいごに
今回の調査は安く販売されているオイルに対して行いました。
しかし、高ければ本物とは限らないのが、難しいところ。
一流ホテルで使われているオイルが、
実はアロマオイル(合成香料)である場合があることも分かっています。
「良い香り=天然成分100%」とは限りません。
逆に、化学香料にもいい香りってありますよね。
つまり価格や香りの良さだけで判断するのは非常に困難なのです。
しかし、価格の安さは大きな判断材料の一つです。
この記事が少しでも参考になれば幸いです。